複数拠点・複数職種でIndeed PLUSを運用する際のキャンペーン設計パターン集
複数拠点(例:全国店舗・複数支店)×複数職種(例:販売・調理・事務・管理)でIndeed PLUSを運用すると、 「予算と応募が特定エリア/職種に偏る」「管理画面が複雑で判断が遅れる」といった課題が起きやすくなります。
本記事では、キャンペーン/グループの設計軸、優先求人の扱い、予算配分と入札戦略の型、 さらに属人化を防ぐ命名規則・管理シート・役割分担まで、実務で使えるパターンをまとめます。 ATS連携・原稿設計(勤務地・職種の切り方)にも触れるので、運用をチームで回す企業にもおすすめです。
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1. 複数拠点・複数職種運用ならではの課題整理
複数拠点・複数職種の運用は「配信の最適化」を狙える一方で、構造が複雑になり、成果が出ない原因の特定が難しくなります。 まずは起こりがちな課題を“偏り” と “可視化不足”の2つに分けて整理しておくと、設計の判断がぶれません。
1.1 予算と応募が特定エリアに偏る問題
例えば「東京の店舗は応募が集まるが、地方店は全く来ない」「エンジニア職に予算が吸われ、事務職が止まる」など、 一部の拠点・職種だけが強くなり、他が埋もれるケースがあります。
原因は、競争環境(CPCの上がりやすさ)、求人の魅力度(給与帯・シフト・アクセス)、職種の母集団サイズなどが混ざり合うこと。 だからこそ、最初から「どこまで偏りを許容し、どこから“守る”のか」を設計でコントロールできる形にしておくことが重要です。
1.2 管理画面が複雑になり把握しづらくなる問題
キャンペーン/グループが増えるほど、日々の判断(予算調整・停止判断・原稿改善)が遅れます。 とくに複数担当が関わる運用では、命名がバラバラだと「どれが何の求人か分からない」「同じ拠点が二重で存在する」などの事故が起きがちです。
さらに、ATS側の求人マスタ(職種カテゴリや勤務地コード)と広告側の粒度が揃っていないと、 “同じ職種なのに別扱い” となり分析が崩れます。設計前に、ATSのデータ構造(拠点ID・職種ID・雇用形態)も確認しておきましょう。
2. キャンペーン・グループ構成の基本方針
設計のコツは、最初から完璧を狙わず、「判断単位(改善単位)をどこに置くか」を決めることです。 つまり、予算を分けたい単位・成果を比較したい単位が、キャンペーン/グループの境界になります。
2.1 拠点別・職種別などのよくある設計軸
複数拠点・複数職種でよく使う設計軸は、以下の3つです(単独でも、掛け合わせてもOK)。
| 設計軸 | 向いている状況 | 注意点 |
|---|---|---|
| 拠点(エリア)別 | エリアごとに採用目標・競争環境が違う/偏りを抑えたい | 拠点数が多いと管理負荷が上がるため、都道府県→ブロックなど段階設計が有効 |
| 職種別 | 職種ごとに難易度・単価が違う/原稿改善の方向性が異なる | 職種定義(ATSの職種コード)を固定しないと分析がブレる |
| 雇用形態別 | 正社員とアルバイトで訴求が全く違う/KPI(採用数・単価)が違う | 求職者の検索行動が分かれるため、タイトルや待遇表現の最適化が必須 |
迷ったら、まずは「職種 × 大エリア(3〜8ブロック程度)」のように、分割しすぎない設計が安全です。 成果が見え始めたら、応募が弱いブロックだけを分離して守る、という拡張ができます。
2.2 高優先度求人の扱い方の考え方
「今月中に10名必要」「採用停止できない」など高優先度求人がある場合、同じ箱に入れると他の求人に負けてしまうことがあります。 高優先度求人は、基本的に“守れる箱(専用枠)”を用意するのが定石です。
- 採用最優先:専用キャンペーン(もしくは専用グループ)で予算を確保
- 重要だが調整可能:通常枠に入れつつ、週次で予算を上げ下げできる設計に
- 常時募集(採用停止可):成果が悪いときは停止できる“調整枠”にまとめる
このとき、ATS側でも「優先度」フラグ(例:priority=A/B/C)を持たせ、管理シートと同期できると、 求人の入れ替え・増減が発生しても運用が破綻しにくくなります。
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3. 予算配分と入札戦略のパターン例
設計が固まったら、次は「どう予算を守り、どう伸ばすか」です。 複数拠点・複数職種では、成果の良い枠に寄せすぎると他が止まり、守りすぎると全体効率が落ちます。 ここでは、現場でよく使う配分パターンを紹介します。
3.1 採用難易度に応じた予算配分の考え方
まず、拠点×職種を「難易度」で分類します。難易度は、応募単価だけでなく、 応募数・面接化率・採用決定率まで含めて見ると精度が上がります(ATSのファネルがあると理想)。
| 分類 | 特徴 | 配分の型 |
|---|---|---|
| 難(採用困難) | 応募が少ない/競合強い/採用決定まで長い | “守る予算”を最初に固定(最低ラインを決める) |
| 中(標準) | 改善で伸びる余地がある/原稿・条件で差が出る | 週次で上下させる“調整枠”にする |
| 易(採用容易) | 応募が集まりやすい/単価が安定 | “伸ばす予算”として余剰を受ける(上限も設定) |
ポイントは、難枠を「成果が悪いから削る」のではなく、 “採用目標を達成するための必要コスト”として捉えることです。 一方で、難枠でも原稿改善(勤務地の表現、シフト、給与レンジ、写真、訴求順)で伸びる場合があるため、 運用と原稿(ATS/採用サイト)をセットで改善できる体制が効果的です。
3.2 成果を見ながら配分を変えるフロー案
複数枠の配分は、ルールがないと担当者の経験に依存します。 そこで、週次で回せる“配分変更フロー”を決めておくと属人化を防げます。
- 毎週:枠別KPIを確認(応募数/応募単価/面接化率など)
- 「守る枠」→最低予算を維持(大きく崩れない限り触らない)
- 「調整枠」→上げ下げ(改善アクションの有無とセットで)
- 「伸ばす枠」→余剰を集める(ただし上限を決めて過剰集中を防ぐ)
- 月次:構造の見直し(分離・統合、優先枠の入れ替え)
ここで重要なのが「判断できる粒度」のレポートです。 管理画面だけで見切れない場合は、広告データ(キャンペーン/グループ)とATSの応募データを突合し、 “拠点×職種×雇用形態”の横串で見えるようにすると、配分の根拠が明確になります。
4. 運用を属人化させないための工夫
複数拠点・複数職種運用は、担当が変わると急に崩れやすい領域です。 「誰が見ても分かる」状態を作るには、命名規則と管理シート、そして役割分担の3点セットが効きます。
4.1 命名規則・管理シートのテンプレ例
命名は “検索できること” が最優先です。おすすめは、固定順(並び)を決めて、区切り文字を統一すること。 例として、下記のようにすると、拠点・職種・雇用形態・優先度が一目で分かります。
命名例(キャンペーン)
エリア_職種や施設形態_注力度- 例:
関東_営業_B - 例:
一都三県_病院_A
命名例(グループ)
企業や店舗名_雇用形態- 例:
株式会社〇〇_正社員 - 例:
渋谷店_アルバイト
管理シートは、最低限この項目があると運用が安定します。
| 列 | 用途 | ポイント |
|---|---|---|
| 拠点ID/拠点名 | ATS・店舗マスタと紐づけ | 表記ゆれ防止(コード運用が理想) |
| 職種ID/職種名 | 職種定義の固定 | ATSの職種コードと一致させる |
| 雇用形態 | 訴求・KPIの前提 | 正社員/契約/アルバイト等を固定 |
| 優先度(A/B/C) | 守る枠の判断 | 月次で入れ替え、履歴も残す |
| キャンペーン名/グループ名 | 運用面の参照 | 命名規則に完全準拠 |
| 原稿URL(採用サイト/求人) | 改善アクションの起点 | 広告と原稿を切り離さない |
4.2 複数担当で運用する際の役割分担
複数担当の場合は、「誰が何を決めるか」を事前に決めるだけで、無駄な調整が減ります。 例えば、運用担当/採用担当/制作(原稿・LP)担当/ATS担当の役割を分け、週次の定例で同期するとスムーズです。
| タスク | 主担当 | 関与 |
|---|---|---|
| 予算配分(週次) | 広告運用 | 採用(優先度の更新) |
| 原稿改善(タイトル・待遇・写真) | 採用/制作 | 広告運用(改善仮説の提示) |
| ATSマスタ整備(拠点・職種コード) | ATS担当 | 広告運用(粒度の要件提示) |
| レポート(週次・月次) | 広告運用 | 全員(意思決定) |
「広告だけ」「原稿だけ」では改善が頭打ちになります。 複数拠点・複数職種ほど、データ(広告×ATS)と運用体制が成果の差になりやすい点は押さえておきましょう。
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5. ケーススタディで見る設計パターン(仮想)
最後に、よくある業態を例に「設計の型」を具体化します。実際には企業ごとの採用目標・地域特性で調整しますが、 まずは再現しやすいテンプレとして参考にしてください。
5.1 多店舗飲食チェーンの場合の設計例
店舗数が多い飲食チェーンでは、「店別に分ける」と管理が破綻しやすいです。 まずは職種(ホール/キッチン)× エリアブロックで分け、応募が弱いブロックのみ段階的に分離するのが安定します。
- キャンペーン:ホール×関東/ホール×東海/キッチン×関東…のように分割
- グループ:主要店だけを束ねる(例:繁華街店/郊外店/駅近店など)
- 優先度A:新店・欠員店舗は専用枠(最低予算確保)
原稿側は「勤務地表記」「シフトの出し方」「まかない・交通費」などが効きやすい領域です。 店舗ごとの魅力が異なる場合は、ATSで店舗属性を持たせ、テンプレ原稿に差し込める状態にしておくと改善速度が上がります。
5.2 全国拠点を持つ人材派遣会社の場合の設計例
派遣は職種が幅広く、さらに「案件の入れ替わり」が激しいため、固定的に細分化すると運用が追いつきません。 そこで、エリア×職種カテゴリ(大分類)で枠を作り、案件は“枠に流し込む”運用が向きます。
- 職種カテゴリ:事務/製造/軽作業/コールセンター/専門職 など大分類に寄せる
- 優先度:案件ごとではなく、カテゴリ×エリアの優先度を運用上のルールとして固定
- ATS連携:案件追加・終了が多いため、求人データの整備(職種コード・勤務地コード・給与の正規化)が重要
また、派遣は「応募後の対応速度」も成果に影響します。 広告運用だけでなく、ATS・CRM側の一次対応(自動返信、面談予約導線)まで含めて最適化できると、同じ応募数でも採用数が伸びます。
6. まとめ
複数拠点・複数職種のIndeed PLUS運用は、設計の良し悪しがそのまま成果に出やすい領域です。 最初に「偏りをどこまで許容するか」「どこを守るか」を決め、判断単位(改善単位)としてキャンペーン/グループを設計しましょう。
6.1 自社に合う設計パターンを選ぶ際の基準
- 偏りを抑えたい:拠点(エリア)別を優先し、守る枠を作る
- 職種で難易度が違う:職種別を優先し、原稿改善のPDCAを回す
- 入れ替わりが多い:細分化しすぎず、枠に流し込める設計にする
- 複数担当で運用:命名規則・管理シート・役割分担を最優先で整備
6.2 小さく組み替えて試すときのポイント
いきなり大改修すると、比較ができず、改善の根拠が薄くなります。おすすめは、“1つだけ変える”ことです。 例えば「応募が弱いエリアだけ分離する」「優先求人だけ専用枠にする」など、小さく組み替えて差分を確認しましょう。
もし「設計は作ったが、偏りが直らない」「管理が複雑で改善が進まない」「ATSのデータ構造が原因かもしれない」と感じたら、 現状の構造とKPIをもとに、最短で効果が出る設計・運用ルールをご提案できます。お気軽にご相談ください。